9-mix特集:名店探訪 第1回 しげなが(回転寿司しげなが、重永鮮魚店、魚処しげなが) 久留米

Vol.1 (株)しげなが

「あたりまえのことをあたりまえに」

六ツ門に開業して60年、老舗の鮮魚店として久留米で長く愛されている「重永鮮魚店」。 しかし、普通の「魚屋さん」とは違い、魚料理専門の和食店「魚処しげなが」「回転寿司しげなが」を営み、さらに鮮魚店でも店内で調理した魚を刺身や煮付け、焼き魚などの 定食としていただけるのだ。

魚屋さんの料理店、誕生

魚料理専門の料理店を開く― 3代目となる店主が思いついたのは、 鮮魚店の仕事をはじめてまだ間もない20代の頃だった。その構想を暖めつつ、 毎朝魚市場で魚を仕入れ、「本物」を見る目を養う日々を経て、満を持して 「魚処しげなが」をオープンさせたのは平成4年、38歳の時。 飲食店という、いわば異業種に参入することは当時としては前例のない挑戦で あったため、

「最初は反対されましたよ。」

と店主は穏やかな顔でそう語るが、 魚を知り尽くした鮮魚店ならではの強みを生かし、とびきり新鮮な素材に こだわった料理の数々はやがて口コミで評判となり、現在ではリピーターも 多い人気店となっている。 とはいえ、若き日の夢を実現した今でも、店主の思いは当時と変わらない。

「その日、最もおいしいものを多くの人に味わってもらいたい。 そのためには労をいとわない」

それだけだと言う。

しげなが店主
今も店に立ち、自らの手で刺身を切る。

去りゆく名店

 その「魚処しげなが」が創業して16年となる本年12月28日(2007年12月現在)をもってその歴史に幕を下ろそうとしている、というのだ。 「なぜこんなに人が入っているのに?」「まだ続けてほしい」という声も多く聞かれる中、なぜ店を閉めようと思ったのか?店主に聞いてみた。

「オープンして16年間、色々な方とふれあうことができたのが一番の財産です。確かに惜しまれる声もたくさんかけていただき、大変ありがたいことなのですが、オープン以来形も大して変えずにやって来たので、お客様には新鮮さが感じられないのではないか?との結論に達し、一度店を閉めて、新たなスタートを切ろうと思っています。」

「魚処しげなが」に通う常連客からは、毎日店主自らが切る刺身をもう食べることができなくなるのでは、と思うと淋しいとの声も挙がる。 閉店まであとわずか、皆様、一度足を運んでみてはいかがだろうか。

魚処しげなが 店内
魚処しげながの営業は12月28日まで!

新しいスタートと受け継がれる思い

「魚処しげなが」が本年いっぱいで閉店する中、同店を経営する(株)しげながは新たなスタートとして新店舗を計画している。  重永鮮魚店直営店としてスタートした「回転寿司しげなが」(現在六ツ門店、北茂安店の2店舗)が大好評につき、鳥栖市弥生が丘に第3の店舗をかまえることとなった。 閑静な住宅街のこの街は、近くには鳥栖プレミアムアウトレットもあり、まさにこれからの街、といった雰囲気。店主もこの街並が大変気に入り、この地に店を持つのが楽しみで仕方ない様子だ。  昭和24年に創業した鮮魚店に始まり、当時は類を見なかった鮮魚店が営む魚料理店「魚処しげなが」、そして「回転寿司しげなが」に受け継がれる(株)しげながの基本は、店主の口ぐせでもある、

「あたりまえのことをあたりまえにやる」

こと。

「仕入れから料理がお客様のもとに届くまで手間ひまを惜しまない、そうすればきっとお客様はついてきてくれる」

という信念に基づき、回転寿司という新しいスタイルながら寿司職人が握り、あくまでも新鮮なネタで勝負。一品料理は注文を受けてからできたてを提供する。

「今の時代、効率的にやろうと思ったらいくらでもできるようになったけど、それじゃ、『心』がない。それはやっぱりお客さんには伝わると思う。だから常に謙虚に、一つ一つのことに手を抜かない。それだけです。特別なことはしていないですよ。」

と店主は謙遜するが、現在の飲食業界、不祥事続きで暗いニュースが流れる中、「基本を大切にする」という店は貴重な存在ではないだろうか。

※「回転寿司しげなが 弥生が丘店」は平成20年4月オープン予定。

鳥栖プレミアムアウトレット 鳥栖プレミアムアウトレット
回転寿司 受け継がれる思い この一皿に、受け継がれる思い。
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